ケツトジャーナル

近赤外水分計 KB-30(その1)

    • 開発秘話

今回は、何でも素早く水分測定ができる近赤外水分計KB-30の開発秘話を、当社で近赤外分光分析技術に長年携わってきた開発担当責任者の野地氏と、同じく近赤外関係を専門として携わりながら二児の母親として育児にも奔走中、基礎研究室の中里氏にインタビューしました。

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KB-30 開発担当責任者・野地氏(左)/ 開発担当(基礎研究室)・中里氏(右)

 

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近赤外分光分析とは

編集部:まず本器、近赤外水分計KB-30とはどういった器械でしょう。
野地:近赤外分光分析技術を応用した、オンラインの汎用水分計です。
編:…はい。近赤外…何でしたっけ?
野:分光分析です。近赤外線のことを英語でNear Infrared というので我々はNIRと呼んでいます。
  NIRを使った水分計の特徴としては、「非破壊」「迅速」「非接触」で対象物の含水率を測定できることです。
それから、測定対象が幅広いことも大きな特徴です。

編:確かに、汎用水分計にカテゴライズされていますね。
何でも測定できてしまうんですね。

 

汎用性の高い水分計

中里:取扱説明書でも禁止している通り、毒物・劇物は測定できませんが、基本的にはほとんど測定対象です。
NIRつまり光を当てて測定するので、光が当たりさえすればできるということになりますが、唯一の弱みは真っ黒で光を吸収してしまうようなものだと、測定できない可能性があります。
編:海苔とかですか?
中:いえいえ、海苔は黒ではないです。もっと真っ黒、それも、真っ黒と言っても私たちが可視光で感じている真っ黒とは違うものなので、黒いものでもできる可能性があります。
やってみなくてはわからない部分ではあります。
編:近赤外線を当てて、反射した光の強さを見るから、吸収されると厳しいのですね。
反対に、透明の物体は光が抜けてしまって難しそうですけど。
中:そうとは限らないんです。本器KB-30の場合NIRの反射度合いを見ているので、端的に言えば光が反射さえすれば良いわけです。
他の器種、例えば成分分析計AN-920などはNIRの透過をみています。
いずれも原理としてはNIRを当てて水分や特定の成分での光の吸収波長帯を捉えているわけですが、透明のものでもやはり可視光の世界とは違って、例えばアルコールと水を混ぜた試料もどのくらいの比率で混ざっているかということも測定が可能なんです。
透明な液体の中の水分も測定できる可能性があるとは驚きだ

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