ケツトジャーナル

近赤外水分計 KB-30《開発秘話》(その5)

    • 開発秘話

<(その4)の続き

開発で得られた大切なこと

編:前回までのお話で、NIRの水分計は何でも素早く測れる、良いことづくめの器械だということがわかりました。
野:非破壊、非接触、即時測定、測定対象の汎用性の高さが特徴ですので、確かに良いことづくめです。加熱乾燥法や赤外線水分計に比べると特に水分の高い試料に対しては大幅な時間短縮になります。
反面、本器に限っては、繰り返しになりますが検量線作成が必須で唯一のハードルになっています。
中:実際、正確な検量線作成は試行錯誤しながら行うことが多いので、試料によってはハードルがとても高くなる可能性もありますよ。
編:NIR専門の開発者でも難しいことがあるんですね。そんなに難しいNIRの研究開発を長年やってきて、思うことはありますか?
中:私は入社以来15年以上NIR関係の担当をやってきています。それでも、というか知れば知るほど、未知なる部分が多い分野だなと感じます。
未だに学会や大学でのセミナーに参加していて、当社が社内ノウハウとして持っている部分で進んでいるところも見えるのですが、新たな研究ではまだ底知れないところも見えるんです。伸びしろのある分野だと思います。
  あとは、お客様からの依頼試験の内容で、製造工程においてこれの水分を測るんだとか、これが測れるんだ、といった発見もあり楽しいですね。

仕事について大切にしていること

編:お二人にお尋ねしますが、仕事をやっていく上で大切にしていることは何ですか?
野:長年自分の中で思っていることは、「情熱を持って仕事に取り組むこと」です。加えて「楽しく仕事をしたい」です。
あと、開発については一人ではできないので、チームワークが大事だと思っています。

本器の開発では、私たちの他にメカ設計やソフトウェア設計など、主に5名のスタッフで全ての問題を共有しながらガチャガチャやってきました。良いチームだったなと思っています。

開発担当責任者 野地氏「情熱を持って取り組む」

 

 

編:中里さんは、仕事をする上で大切にしていることは何ですか?
中:私も「楽しく仕事をする」ことですかね。やはり同じ目的を持った仲間があってこそということも感じます。地道な実験は辛いこともあるんですが、その中にも楽しいことを見出しながらやっていますよ。
  2年前に私の部署に新入社員が入りまして、入社前の見学の際に彼女から「仕事をしていて一番楽しいことは何ですか?」と聞かれたんです。そこで改めて考えさせられて、「やはりメーカーなので、ものづくりをして製品が完成した時の喜びが一番です」って答えました。今でももちろんそう思います。
  それ以外にもお客様から学べる発見や、自分の仕事に対する価値を見出せたときなど、ひとつひとつの喜びを大切にして楽しくやっていこうと思っています!

基礎研究室 中里氏「楽しく仕事をする」

 

編:では、最後に開発責任者の野地さんから、若い技術者に向けてメッセージをお願いします。
野:まずは、ものをつくる楽しさを大切にしてください。
また、自分が作ったどんなものでも、誰かが使っている、つまり世の中のためになっています。そこに誇りを持って、情熱を傾けて取り組んでください。
編:非常に勇気付けられるメッセージでした。私もその想いを胸に取り組んできたいと思います。ありがとうございました。

<(その4)へ戻る

関連製品