ケツトジャーナル

外観品質の異なるお米を食べ比べてみたら、意外な結果だった件

    • 米ラボ

2023.5.17

昔からお米屋さんでは、消費者の方においしく安全にご飯を食べてもらうために、

米の外観品質を目で見たり、器械で測ったりして管理しています。

(弊社の『穀粒判定器RN-700』はまさにそのために生まれた測定器です。)

 

一般的に米の外観品質は、炊飯後の見た目や食感に影響を及ぼすと言われています。

でも、それってどんな風に影響するのでしょう?

 

ものは試しということで、

お米アドバイザーNo.120189桜本と、

お米好き社員5人による協力のもと、

外観品質の異なる同じ年産産地品種のお米の食べ比べを行ってみました。

 

 

炊飯条件:同一品種で4種類、外観品質の異なる米を炊飯

炊飯器:試験用に利用される1~1.5合炊きの同一器種

炊飯量:一合

加水量:メーカー目盛り

浸漬時間:30min

研ぎ方:50回攪拌、5回漱ぎ

 

 

炊飯器は試験でよく使用されている器種を選定しました。

最新の炊飯器は米の違いを見るには何でも美味しく炊け過ぎてしますが、

この炊飯器ですと米の違いが表れやすい様です。

 

試料米は粒質の配合比率を変えた4種類を評価します。

全て同じ年産・産地・品種です。

A~Dそれぞれの特徴は下図の通りでが最も通常流通している米に近いといえます。

 

 

少々写真が小さいですが、

カルトンの上に乗せたサンプルをよく見ると、

白っぽい粒や、砕けた粒色がついた粒が確認できると思います。

 

目視確認だけでは客観性に乏しいので、穀粒判定器RN-700で測定してみましょう。

測定は専用のトレイ試料をサッと広げて測定部に入れるだけです

約45秒(RDL-01を使用するとすると約15秒)で完了します。

 

 

測定結果はこんな感じです。

 

 

 

画像処理した結果をこのように確認できるので、

問題のある粒の混入割合がパッと見でとらえやすいですね。

現物写真と見比べていただくと、RN-700がどのような器械かイメージできるのではないでしょうか。

 

それでは実際に、これらの米を炊いてみましょう!

 

 

炊きあがったら、ムラが出ないようしっかりとほぐします。

 

こちらの炊飯器には保温機能が付いていないので、

ごはんが熱いうちに官能試験スタートです!

イメージが先行するといけませんので、

A~Dの外観品質は審査員には伏せてあります。

 

<評価方法>

外観・香り・味・粘り・硬さ。

上記5項目をそれぞれ採点します。

 

 

最も良いものに4点、

2番目に良いものに3点、

3番目に良いものに2点、

最も劣るものに1点をつけていきます。

5項目の合計を総合評価とし、点数が高い方が優れていると判定します。

 

集中して官能試験を行うお米アドバイザー

 

感覚を頼りに評価していきます。

このような比較は意外と経験する機会が少なく、いずれの審査員も興味津々です。

神経を研ぎ澄ませ、味や香りを感じ取ることだけに集中します。

・・もし自分だけ見当違いの答えを出したら、味覚オンチのレッテルを貼られるのではないか。

顔つきは皆、真剣そのものです!

 

・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  

 

さて、結果発表です!

6人分のチェックシートを集計は下表のとおり。

 

 

精米時の外観品質には大きな差がありましたが、

総合評価としては意外に僅差でした。

 

最も総合評価が高いのがAの外観品質の高いサンプルで、

外観、香りの得点が最も高く、

取り分け外観に関しては、

「粒が立っている」「ツヤがある」など好印象でした。

 

次いで僅差でBの粉状質が多いサンプルが2位となりました。

味と粘りの得点が最も高く、

「甘みを感じる」「最も粘りが強い」という意見がありました。

 

同じく僅差でCの砕粒が多いサンプルが3位となりました。

味と硬さの得点が最も高く、

「甘みが感じやすい」「最もやわらかい」という意見が目立ちました。

 

最下位はDの着色が多いサンプルでした。

単純に着色が目立つため、

「若干抵抗がある」というのが大方の意見です。

 

お米アドバイザー視点で今回の結果をまとめます。

A正常粒が多く見た目が良いこともさることながら、炊き崩れが少ないことが評価に繋がったと言えます。

意外と感じられるのはBとCに関して、味と食感に関しての評価がAよりも高いことです。

これについては、

粉状質粒や砕粒からの澱粉流失で適度に甘味や粘りが加わったことが理由と推測します。

米の品種特性と、試験用の炊飯器を使用したことで炊きあがりが硬めであったことも高得点を後押ししたかも知れません。

全体として炊きあがりが柔らかい場合を想定しますと、このような特性がBとCにマイナスの影響となることも考えられますが、

Aに関してはその場合でも高い総合評価を得られることでしょう。

 

今回の試験はサンプル件数が少ないことや、パネリストが訓練された人間ではないことから、

代表性の高いデータとは言えませんが、

米の外観品質は炊きあがりにも確実に影響することを実感できました。

 

ぜひ皆様も炊飯する前に米を眺めてみてください。

面白い発見があるかも知れません。

営業部・櫻本

 

 

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