ケツトジャーナル

玄米をくじけずに食べる方法【炊飯器編 2】

    • 米ラボ

「玄米をくじけずに食べる方法」の研究、今回は炊飯器編・第2弾です。

研究の経緯は過去記事(びっくり炊き編炊飯器編1)をご参照ください。

 

テーマは、「炊飯前冷凍」です。

 

お米に限らず、植物は動物のように骨を持ちません。

植物はからだを支えるために、細胞の一つ一つが硬い壁(細胞壁)に囲まれているのです。

この硬い壁によって細胞内への水分の流入もある程度調整されており、凍結や高温で破壊されることが知られています。

そこで、以下の仮説を立て、検証してみます。

果たして玄米において、冷凍がご飯の食べやすさをもたらすのかを検証することが今回の研究です。

 

検証

 

材料と方法

材料:玄米(新潟県産コシヒカリ) 300g(2合)ずつ

炊飯器:象印IH炊飯ジャーNP-V10A2型

洗米方法:炊飯器付属資料参照

加水量:630ml(g)(炊飯器内玄米目盛を参考とした)

炊飯モード:通常モード

細かな手順は過去記事を参照します。

 

対照区

上記条件で玄米をそのまま炊飯。

炊飯前冷凍

上記条件の玄米をあらかじめ―40℃の冷凍庫に3日間保存。

解凍し、対照区同様に炊飯。

炊飯結果と考察

炊飯時間は変わりませんが、対照区に比べ蒸発率が低く、米飯倍率が高くなったように見えます。

少なくとも前回の「氷」よりは、対照区との差が広がっています。

果たしてこの差は官能試験(実食)で感じ取ることが出来るのでしょうか。

 

官能試験(実食)

対照区

前回同様、炊けてはいますが粒に芯を感じます。変わりありません。省略します。

 

炊飯前冷凍

2~3口食べ進めたところで、ふっくらしているかもしれない!と感じました。

写真でほとんど差は分かりませんが、数値の微量な差が食感にも表れている気がします。

玄米を冷凍して解凍した時点では、粒の形は崩れておらず、見た目に差はありませんでした。

見えないレベルで細胞の壁が傷つけられて吸水が起こっているのかもしれません。

残念ながら過去記事の玄米モードの食感の感動には劣りますが、悪くはないと思います。

一言で言うなら、可もなく不可もなく。

 

・・・

 

そして今回は以下のように結論付けます。

結論2は元も子もないですね。

米ラボでは―40℃の冷凍設備を持っていたため、どうせ冷凍するなら思い切ってと使用しましたが、家庭用では―18℃以下というのがJIS規格で定められているようです。

-40℃でこれだけ微量であるなら、家庭の冷凍庫では不十分で差が生まれないかもしれません。

玄米を手軽に炊くことが目的ですが、本末転倒な研究となってしまいました。

ですが今回、この冷凍という手法に解決の糸口が少し見えてきた気がします。

炊飯器編3へ続く。

ライター:さちのか🍓

参考文献

植物生理学会 https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=3505&key=&target=
日本冷凍食品協会 https://www.reishokukyo.or.jp/frozen-foods/home-freezing/
日本精米工業会 米穀検査技術研修会資料